HOWTO¶
この章ではいくつかの小さなtipsを紹介します。
ベーシック認証¶
サイト全体や特定のアクションに ベーシック認証 を適用することができます。
ダイジェスト認証 についてはman-in-the-middle攻撃に対して脆弱であることから、 Xitrumではサポートしていません。
よりセキュアなアプリケーションとするには、HTTPSを使用することを推奨します。(XitrumはApacheやNginxをリバースプロキシとして使用することなく、単独でHTTPSサーバを構築する事ができます。)
サイト全体のベーシック認証設定¶
config/xitrum.conf
に以下を記載:
"basicAuth": {
"realm": "xitrum",
"username": "xitrum",
"password": "xitrum"
}
特定のアクションのベーシック認証設定¶
import xitrum.Action
class MyAction extends Action {
beforeFilter {
basicAuth("Realm") { (username, password) =>
username == "username" && password == "password"
}
}
}
設定ファイルのロード¶
JSONファイル¶
JSONはネストした設定を記載するのに適した構造をしています。
config
ディレクトリに設定ファイルを保存します。
このディレクトリは、デベロップメントモードではbuild.sbtによって、プロダクションモードでは、script/runner
(または script/runner.bat
) によって
自動的にクラスパスに含められます。
myconfig.json:
{
"username": "God",
"password": "Does God need a password?",
"children": ["Adam", "Eva"]
}
ロード方法:
import xitrum.util.Loader
case class MyConfig(username: String, password: String, children: Seq[String])
val myConfig = Loader.jsonFromClasspath[MyConfig]("myconfig.json")
備考:
- キーと文字列はダブルコーテーションで囲まれている必要があります。
- 現時点でJSONファイルにコメントを記載することはできません。
プロパティファイル¶
プロパティファイルを使用することもできます。 プロパティファイルは型安全ではないこと、UTF-8をサポートしてないこと、ネスト構造をサポートしていないことから、 JSONファイルを使用することができるのであれば、JSONを使用することをお勧めします。
myconfig.properties:
username = God
password = Does God need a password?
children = Adam, Eva
ロード方法:
import xitrum.util.Loader
// Here you get an instance of java.util.Properties
val properties = Loader.propertiesFromClasspath("myconfig.properties")
型安全な設定ファイル¶
XitrumはAkkaを内包しています。Akkaには Typesafe社 製の config というライブラリをが含まれており、設定ファイルロードについて、よりベターやり方を提供してくれます。
myconfig.conf:
username = God
password = Does God need a password?
children = ["Adam", "Eva"]
ロード方法:
import com.typesafe.config.{Config, ConfigFactory}
val config = ConfigFactory.load("myconfig.conf")
val username = config.getString("username")
val password = config.getString("password")
val children = config.getStringList("children")
シリアライズとデシリアライズ¶
Array[Byte]
へのシリアライズ:
import xitrum.util.SeriDeseri
val bytes = SeriDeseri.toBytes("my serializable object")
バイト配列からのデシリアライズ:
val option = SeriDeseri.fromBytes[MyType](bytes) // Option[MyType]
ファイルへの保存:
import xitrum.util.Loader
Loader.bytesToFile(bytes, "myObject.bin")
ファイルからの読み込み:
val bytes = Loader.bytesFromFile("myObject.bin")
データの暗号化¶
復号化する必要がないデータの暗号化にはMD5等を使用することができます。
復号化する必要があるデータを暗号化する場合、xitrum.util.Secure
を使用します。
import xitrum.util.Secure
// Array[Byte]
val encrypted = Secure.encrypt("my data".getBytes)
// Option[Array[Byte]]
val decrypted = Secure.decrypt(encrypted)
レスポンスするHTMLに埋め込むなど、バイナリデータを文字列にエンコード/デコードする場合、
xitrum.util.UrlSafeBase64
を使用します。
// cookieなどのURLに含まれるデータをエンコード
val string = UrlSafeBase64.noPaddingEncode(encrypted)
// Option[Array[Byte]]
val encrypted2 = UrlSafeBase64.autoPaddingDecode(string)
上記の操作の組み合わせを1度に行う場合:
import xitrum.util.SeriDeseri
val mySerializableObject = new MySerializableClass
// String
val encrypted = SeriDeseri.toSecureUrlSafeBase64(mySerializableObject)
// Option[MySerializableClass]
val decrypted = SeriDeseri.fromSecureUrlSafeBase64[MySerializableClass](encrypted)
SeriDeseri
はシリアライズとデシリアライズに Twitter Chill を使用しています。
シリアライズ対象のデータはシリアライズ可能なものである必要があります。
暗号化キーの指定方法:
val encrypted = Secure.encrypt("my data".getBytes, "my key")
val decrypted = Secure.decrypt(encrypted, "my key")
val encrypted = SeriDeseri.toSecureUrlSafeBase64(mySerializableObject, "my key")
val decrypted = SeriDeseri.fromSecureUrlSafeBase64[MySerializableClass](encrypted, "my key")
キーが指定されない場合、config/xitrum.conf
に記載された secureKey
が使用されます。
同一ドメイン配下における複数サイトの構成¶
同一ドメイン配下に、Nginx等のリバースプロキシを動かして、以下の様な複数のサイトを構成する場合、
http://example.com/site1/...
http://example.com/site2/...
config/xitrum.conf
にて、 baseUrl
を設定することができます。
JavaScriptからAjaxリクエスを行う正しいURLを取得するには、xitrum.js の、withBaseUrl
メソッドを使用します。
# 現在のサイトのbaseUrlが "site1" の場合、
# 結果は /site1/path/to/my/action になります。
xitrum.withBaseUrl('/path/to/my/action')
MarkdownからHTMLへの変換¶
テンプレートエンジンとして、Scalate を使用するプロジェクトの場合:
import org.fusesource.scalamd.Markdown
val html = Markdown("input")
Scalateを使用しない場合、 build.sbtに以下の依存ライブラリを追記する必要があります:
libraryDependencies += "org.fusesource.scalamd" %% "scalamd" % "1.6"
ファイル監視¶
ファイルやディレクトリの StandardWatchEventKinds に対してコールバックを設定することができます。
import java.nio.file.Paths
import xitrum.util.FileMonitor
val target = Paths.get("absolute_path_or_path_relative_to_application_directory").toAbsolutePath
FileMonitor.monitor(FileMonitor.MODIFY, target, { path =>
// コールバックでは path を使用することができます
println(s"File modified: $path")
// 監視が不要な場合
FileMonitor.unmonitor(FileMonitor.MODIFY, target)
})
FileMonitor
は Schwatcher を使用しています。
一時ディレクトリ¶
デフォルト( xitrum.conf
の tmpDir
の設定内容)では、カレントディレクトリ内の tmp
というディレクトリが
一時ディレクトリとして、Scalateによってい生成された .scalaファイルや、大きなファイルのアップロードなどに使用されます。
プログラムから一時ディレクトリを使用する場合:
xitrum.Config.xitrum.tmpDir.getAbsolutePath
新規ファイルやディレクトリを一時ディレクトリに作成する場合:
val file = new java.io.File(xitrum.Config.xitrum.tmpDir, "myfile")
val dir = new java.io.File(xitrum.Config.xitrum.tmpDir, "mydir")
dir.mkdirs()
ビデオストリーミング¶
ビデオをストリーミングする方法はいくつかあります。 最も簡単な方法は:
- インターリーブされた.mp4ファイルをサーバに配置することで、ユーザーはダウンロード中にビデオを再生することができます。
- そして、Xitrumのように range requests をサポートしたHTTPサーバーを用いることで、 ユーザーはダウンロードされていない部分をスキップしてビデオを利用することができます。
MP4Box を利用することで、 動画ファイルを500ミリ秒毎のチャンクにインターリーブすることができます:
MP4Box -inter 500 movie.mp4